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東大寺正倉院(模 型)

正倉院.JPG (91641 バイト)

寸   法   縦59×横28×高さ20cm(1/75スケール)

入手方法   イマイ模型より購入。45000円。製作時間は一応「150時間」となっているが、屋根の部分がかなり時間がかかる。

解   説  正倉院は東大寺北方の一郭にある。「正倉」とはもともと各郡にあった正税収納のために作られた倉のことで、布、特産物、稲などが納められていた。倉は整然と建ち並び、塀で囲まれた一郭を「院」と称した。多くの遺跡でその遺構が発見されており、三重県鈴鹿市でも河曲郡衙の正倉が伊勢国分寺の南で発見されている。本正倉院は名のごとく東大寺にあった多くの「正倉」のひとつであったが、次々と失われ、平安時代中期以降は唯一のものとなった。間口33m、奥行9.4m、高さ14.2m、床下3.7m、40本の束柱によって支えられており、建築様式は断面三角形の部材を合わせる「校倉造(あぜくらづくり)」としてつとに有名である。中は「北倉」「中倉」「南倉」の3つの部屋に分かれている。しかしこの東大寺正倉院が重要なのはその中身(宝物)にある。聖武天皇の遺品(御物)をはじめその数は8千数百点を数え、それ以外に「正倉院文書」として約1万点が保管されていた。その中には遣唐使によってもたらされた多くの外国製品をはじめ、当時の技術の粋を集めてつくられた製品などがあり、その多くが国宝に指定され、世界遺産にも登録されている。その保存状態がよいのは「校倉造」によることもあるが、何より歴代の東大寺関係者の保存努力によるところが大きいと思われる。奈良は「シルクロードの終着点」とされ、それ故、奈良時代の「タイムカプセル」といわれる所以である。

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