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北一色遺跡石器(縄文時代)

北一色遺跡石器.JPG (88641 バイト)

寸  法  前列左上石鏃長さ1.7cm

入手方法  三重県鈴鹿市国府町にある北一色遺跡にて表採する。

解  説   石鏃(矢尻)は縄文時代になって登場し、土器の出現と共に旧石器時代と区別する遺物である。出現の経緯は中国・朝鮮をはじめ北アジアや北アメリカとの広大な交流を視野に入れなければならないが、石鏃の登場は狩猟方法の変化をもたらし、強いては生活の変化をもたらした。北一色遺跡は鈴鹿川中流右岸にある縄文時代〜古墳時代にかけての遺跡でこれまで数回にわたり発掘調査が実施されている。サヌカイト製の縄文時代の石器が畑からよく表採できる所として知られ、半製品も多いことから石器加工生産地と見なされていた。石材を介した広い交流文化圏が想定される。この遺跡も、近年、モータープールや病院の建設によって遺跡が破壊され、ほとんど旧状を留めていないことは惜しまれる。

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