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遮光器型土偶(縄文時代晩期、レプリカ)

遮光器土偶.JPG (95103 バイト)

寸   法   高さ23.5cm

入手方法   岐阜県関市の岐阜県博物館の特別展で購入、3000円。宮城県恵比寿田囲遺跡出土の縄文時代晩期の土偶レプリカ(実物は高さ36cm)で、質感といいよくできている。同じものが静岡県静岡市登呂遺跡公園の売店でも売られている。なお遮光器とはイヌイットが使う雪原での光を弱くするメガネに似ていることからこの名がある。

解       説  土偶は縄文時代を代表する遺物で、土器が発生する草創期から晩期まで一貫して作られた。大きさは数センチから40センチまで様々で、20センチ前後のが多い。土偶のほとんどが女性を表しており、乳房、腹、臀部が強調されていることから生殖を介した繁殖や豊穣を祈って作られ、手足や頭が意図的に破壊されていたり、1つの遺跡から数十個と大量に見つかることから呪術的に使用されたものと考えられている。表面の文様は従来は呪術的なものとしてあまり評価されなかったが、最近では当時の服装や刺青などを知る手がかりとして注目されている。縄文文化は従来、その遺跡数から中部地方以東の東日本中心と考えられていたが、最近の調査によって西日本にも早くから縄文文化が浸透していたことが明らかになっている。なお、三重県では早期で最古の土偶が亀山市大鼻遺跡で発見されたのに続き、飯南町の粥見(かゆみ)遺跡では草創期の日本最古の土偶が発見されて話題を呼んでいる。

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粥見遺跡出土土偶

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